中国メディアの今日頭条は11日、スズキのハスラー(HUSTLER)を例にとって、「日本の自動車文化」について論じる記事を掲載した。
スズキが生産・販売するハスラーは、クロスオーバーSUVタイプの軽乗用車だ。中国人の大好きなSUVの要素が取り入れられてはいるが、記事は、「中国人で販売しても、恐らくは人気が出ないであろう」と主張。大きいもの、豪華なものが好きで、自動車もより大きいものを良しとする国民性の中国人には、軽自動車が日本で60年もの歴史を持ち、日本人消費者の間で高い支持を得ていることが「信じられない」のだという。
では、なぜ日本の軽自動車は中国では「こんなに小さな自動車」と評され、不人気なのだろうか。記事は、中国の深センや広州を例に挙げ、「こうした地域では雨が降るたびに道路が冠水するため、買うなら断然SUVなのだ」とした。そして、大国である中国は、日本のように小さくはないので、車を買うなら絶対に大きくなければならないと主張した。
しかし、スズキのハスラーの特徴として、中国人が好きな「ターボエンジン」を搭載するグレードがあることや、燃費が良くて「本当に経済的」で、実用性も高いこと、特に後部座席の広さは最大の特徴で、足の長い人が長距離移動するのも楽であることは「中国人から見ても魅力的」だとした。
自動車を購入するうえではメンツを考慮する傾向の強い中国では、自動車の「大きさ」にこだわる人が多いようで、どんなに日本の軽自動車が実用的でも好まれないようだ。しかし、中国都市部の駐車場不足や渋滞は深刻であり、特に都市部は軽自動車が浸透して当然の環境とさえ言える。中国人の消費が成熟し、メンツにとらわれないようになれば軽自動車も売れるようになるかもしれない。